コンサートチューナー |
23:18 |
コンサートチューナーと聞くと、
何だか調律師の最高峰!という印象があったりしませんか?
お客さんの中にはそういう方が少なくありません。
随分前の話ですが、一般家庭のお宅へ伺ったら
「コンサートチューナーだって言って料金もやたら高かったのに
悪いところがちっとも直っていなかった」という話を聞きました。
細かく言うと「キーバックレールクロス」というクロス部品が
朽ちているのに気付かず、調律とその他の調整をして帰られたようでした。
このバックレールクロス、Y社のある年代の物にだけ
朽ちてしまう症状が見られ、私も新人の頃にはこの部分を
見逃してしまった事があります。
一度は経験しないとわからないようなところです。
そして私もその後、別なもう一台を見たきりでした。
あまり当たらないように思います。
正直、前の調律師さんがちょっとだけ、気の毒になりました。
コンサートがメインだったら、このピアノのように、
稀にしか当たらないような症状を見たことがなかったのかもしれません。
お客さんは症状が全く直っていない事を
その調律師さんには言わずに、また料金を払い直して
他に頼んでなおしてもらっていました。
お客さんがここまで不審に思うという事は
他にもそう思わせる要素があったのかもしれません。
調律師と一言に言っても、皆それぞれ得意とする分野があると思います。
私は一般家庭のピアノの調律をずーっとやってきました。
ですから、工房で行うような修理の知識は足らないと思います。
逆にずーっと工房で修理を専門にされてきた方が
初めて家庭のピアノを見たら、ひっくり返るかもしれません。
どのピアノも即刻修理したくなるんじゃないでしょうか。
コンサートチューナーの人も、最初は家庭のピアノを見てたと思いますが、
最近はグランドピアノしか触ってないかもしれません。
やはり全部が得意、という人は少ないと思います。
皆、お互いに教えたり教えられたり、任せたり任されたりして
やってきていると思います。
学ぶ時は万遍なく学ぶのです。
枝分かれした専門分野も元をたどっていけば
皆同じところに到着します。
お医者さんも最初は全ての科目を学び、
そして最終的に専門の科で仕事されているように
調律師も同じく、専門(得意)分野を深く掘り下げていると思います。
というわけで、私はコンサートチューナーが
調律師の最高峰!とは思っていない、という事です。
それに…コンサートチューナーっていう名称の意味が…本当はよくわかりません。(笑)
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kumisan